人が悪い物事に強く反応(注目)するのは進化の過程で身を守るために獲得した生存戦略のパターン(リスク回避)です。
大脳辺縁系の扁桃体がコントロールしますが、発生した物事を過去の記憶(海馬)と照合した嫌悪刺激により回避学習(嫌悪の状況プロセス)を更新します。
このリスク回避反応はいつもと違う状況に敏感に反応し、条件は感情記憶として反芻されやすく多くは潜在的に意思決定にも影響を与えます。ここで重要なことは、このネガティブな感情は生存戦略(もちろんビジネスでも)として必要なモノであり、問題はバイアス(偏り)なのであって、巧く活用されるべきモノであるということです。
現実は更に複雑なモノになりますが、対応方法は至ってシンプルです。
バイアスは意識することによって外すことが出来ます、自分が発している状況を「意識=観察する」または「判断を加えずに一歩下がって認識する」のです。
そして回避行動の意味と積極行動の意味の「新結合」イノベーションを起こします。例えば積極行動をしてリスク発生の場合のプランを立てる、あるいは更に積極行動に意味を付加、重層化することによるリスク削減&新しい価値の獲得等が想定可能です。
こういったケースは数多くありそうです、前例踏襲・現状維持で勝ちを得てきた時代は20世紀末に終わり日本は世界の後塵を拝してきましたが、真似事ではない新しい日本のイノベーションに入る時代が来ていると信じています。